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「V PRESS」

PASSIONのこもった
2024シーズン版ベガルタ仙台、お披露目のとき

 いよいよ2024シーズンの明治安田J2リーグ戦が始まった。沖縄県糸満市と宮崎県延岡市・宮崎市での長いキャンプを経て、今シーズンのホーム開幕戦は第3節となったが、このホームゲームを待つ間に、既に2024シーズン版ベガルタ仙台のスタイルは、遠くからでも伝わってきたことだろう。
 キックオフからフルパワーで相手にプレッシャーをかけ、ボールを持てばゴールに向かってしかけるタイミングで一気にスピードを上げて突き進む。攻守ともひたむきに、鋭く走るチームの姿が、このユアテックスタジアム仙台でもついにお披露目される。前節・長崎戦で鮮やかに決勝ゴールを叩きこんだFW9中山仁斗は「たくさんの期待してくれるサポーターの人たちに僕たちが積み上げてきたものをしっかり出せるように」と、この試合に向けた意気込みを言葉に表している。

 今節の対戦相手は水戸。毎年若い人材が育ち、波に乗ったときの勢いが強いチームだ。今シーズンを前に多くの選手が入れ替わったものの、攻めに転じたときの迫力は健在。前節・甲府戦では、エースのFW9安藤瑞季が最前線でチームを引っ張り、その後ろに新加入のMF13野瀬龍世、MF8落合陸、MF23甲田英將が並びアイディアを発揮。GK21松原修平も加入早々好セーブを連発している。さらに途中出場のFW22久保征一郎が目の覚めるようなボレーシュートを遠目から決め、最終ラインでもDF33牛澤健が存在感を見せるなど、これからが楽しみなルーキーたちもいる。

 この水戸を上回る勢いを、仙台はピッチ上で見せること。それが勝利の鍵だ。MF27オナイウ情滋のスピード、MF14相良竜之介のドリブルといった2列目の武器をはじめとして、FW7中島元彦のプレスや強烈シュート、最終ラインのDF5菅田真啓やDF22小出悠太の押し上げといった前に向かう力を発揮し、ゲームの主導権を握りたいところだ。新加入選手もFW98エロンのポストプレー、DF2髙田椋汰とDF39石尾陸登の両サイドバックの推進力といった持ち味を発揮し、チームに活力を加えている。MF50遠藤康キャプテンを中心に力を束ね、一つひとつの球際での戦いで勝利し、チームとしての勝利につなげることが求められる。

 長いシーズンはまだ始まったばかり。しかし2試合で勝点4を得て戻ってきたホームで、なんとしても勝点3をつかみとり、これからのシーズンに向かう自信と勢いに変えられれば、チームとして目指すところに大きく一歩を進めることができる。今シーズンのスローガンにあるPASSION(情熱)とともに、2024シーズンの目標に近づく勝利をつかもう。