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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

連勝でつかんだ自信を確かなものにしたい。
球際の強さ、前への推進力を
さらに増して試合を制する

 「チームとして強気で入って、そのまま強気で試合を終われて良かった」。明治安田J2リーグ第31節・札幌戦後の、MF32山内日向汰の言葉だ。鮮やかな直接フリーキックでのゴールなど高い技術が光った山内だが、先発出場した彼がその技術以上に見せたのが、1対1の守備など球際での強さや、ボールを前に進めるプレー。途中出場する選手も、DF39石尾陸登が「自分が出る前にも前線からプレッシャーをかけているところをよく見ていました」と戦う姿勢を引き継いで追加点を決めたように、チーム全員が強気のプレーを貫徹。3-0で大きな勝利を挙げて、ホーム・ユアテックスタジアム仙台に戻ってきた。

 札幌戦と、その前の第30節・山形戦はどちらも3得点を記録しての連勝。攻守とも相手を圧倒し、内容面での収穫も多かった。森山佳郎監督は引き分けていた第29節・水戸戦から、この内容には手応えをつかんでいたという。そして今節、昇格争いで近い順位にいる大宮を相手に、緊張感のある戦いが続く。監督は「何も言わなくてもちょっと集中して戦わないとだめな相手」と気を引き締め直した。

 今節の大宮戦では、直近の流れを引き継ぎ、そして増すためにも、球際での強さと前への推進力がポイントになってくる。相手は前節から宮沢悠生監督に交代し、個々の強さを生かしたパワーとスピードで攻めこんでくるスタイルが以前より鮮明になっている。オールコートで激しいプレッシャーをかけ、ボールを奪えば縦に速く攻めこんでくる。MF30アルトゥールシルバの激しい守備やMF14泉柊椰のドリブル、FW10豊川雄太の多様なシュート、FW9ファビアンゴンザレスのパワフルなプレーと、武器も多い。前節は2点のビハインドを多人数が関わったパスワーク、相手のミスを突いてのカウンターやロングシュートといった様々なかたちでひっくり返して4-3で勝利している。2得点ずつのFW29カプリーニとFW90オリオラサンデーにも要注意だ。

 仙台としては、ボールの奪いどころなど相手へ対応した戦術面でのポイントもあるが、まずは球際での戦いで上回りたい。相手はJ2屈指の1対1の強さと攻守の切り替えの速さを誇るが、前節の前半に立て続けに失点したように、受けに回ったときは隙を見せやすい。

 仙台は相手以上にボールとゴールに向かう執念を見せ、プレーに表し、勝負を制したいところだ。こちらにもDF5菅田真啓やMF6松井蓮之のように、各ポジションに球際での戦いに優れる選手が揃っている。MF11郷家友太のように豊富な運動量でサポートができる選手も加えて、大事な局面で数的優位を作れれば尚良い。ボールを奪った先では、FW99宮崎鴻がゴール前でのバトルを制したり、2試合連続得点中のMF14相良竜之介が密集を抜け出したりして得点につなげてくれるはずだ。

 強敵との戦いが続く、リーグ終盤戦。しかしこのホーム・ユアスタでの後押しを受け、球際での強さと前への推進力を発揮できれば、今節の激闘も乗り越えることはできる。PASSIONとともにゴールへ突き進み、勝点3を手にしよう。