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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

あとは決めるだけ。
努力と迫力はきっと、ゴールへ結実する。
目の前の相手を超える強度を示す

 毎年のように各チームの実力が拮抗する明治安田J2リーグ戦は、この2025シーズンの残り9試合となった段階でこれまで以上の大混戦となっている。ベガルタ仙台は前節に水戸と1-1で引き分けた。得られた勝点が1にとどまった悔しさや、優勝争いの可能性をつなぎ続けた執念、様々な感情が交差するが、課題も収穫も受け止め、目の前の一戦一戦を勝ち続けたい。

 この厳しい戦いを勝ち抜くための強さを身につける上で、今節は大きな舞台だ。相手は隣県にホームタウンを持つ山形。その時点での勝点や順位に関係なく、拮抗し、意地がぶつかり合うのがダービーマッチだ。第19節に対戦したときも、仙台が2回先行しながら追いつかれ、一時は逆転され、今度は追いつき、そして最後の最後に勝ち越し、仙台が勝点3を手にした。

 相手の山形は、前回対戦時と現在とではまた違う姿になっている。もともとの攻撃のクオリティーの高さはそのままに、シーズン途中に就任した横内昭展監督のもとで守備を整備中。直近の2試合連続で3得点して連勝を飾るとともに、前節は無失点におさえた。バランスを改善し、仙台に乗りこんでくる。

 高いエリアでボールを動かし、サイドでも中央でも空いたスペースにパスやシュートを突き刺してくるのが山形のスタイル。シーズン途中で選手が入れ替わっているが、今は左利きのMF21田中渉と右利きのMF71中村亮太朗がゲームをコントロールしつつ、勝負のパスを打ちこむ。これをMF88土居聖真がパスとシュートを絶妙な選択のもとゴール方向に送ったり、FW90ディサロ燦シルヴァーノやFW9高橋潤哉がフィニッシュしたり、多方向からゴールを狙ってくる。2試合連続ゴール中の右サイドバックDF19岡本一真にも要注意だ。

 仙台としては、前節でも威力を発揮した高強度のプレッシャーで相手に襲いかかりたい。山形は長短のパスで仙台のプレッシャーを回避しにかかってくるが、二度追い、三度追いでボールを奪い、攻めこまれてもGK33林彰洋のセーブやDF5菅田真啓のチャレンジで、相手陣内へまたボールをはね返したい。山形の守備は整備されてきたが、まだ左右の揺さぶりを受け大きな隙を作り、GK1トーマスヒュワードベルの好セーブに助けられる場面も少なくない。仙台はここ数試合でチャンスの山を築きながらゴールが少ない悩みはあるが、大事なのは続けること。日々の努力と試合での迫力は、きっと「あとは決めるだけ」の状態を、ゴールラッシュへと変えてくれる。仙台のPASSIONをこめたプレッシャーと攻撃が、この試合でゴールと勝利につながることが、この盛り上がる一戦から始まれば最高だ。