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「V PRESS」

　MF10鎌田大夢のプレーが冴えている。凄みを増している、と言った方が正しいか。もともとパス、ドリブル、シュートに独特かつ高いセンスを発揮してきた鎌田は、仙台加入後4シーズン目、10番を背負って2シーズン目の2025年に、さらにセンスを磨いている。

　個人での攻撃のしかけも選択肢が多い鎌田だが、連係でも力を発揮。どの選手との組み合わせでも、仲間それぞれに合わせたプレーの使い分けが的確だ。さらに試合の流れに応じてスペースを突くプレーも巧み。広範囲へパスを展開したり、ドリブルで自ら運んだりして、中盤を制する姿が当たり前のように見られるようになってきた。

　たとえば、明治安田J2リーグ第17節・いわき戦。ターゲット役になれるFW99宮崎鴻が途中出場したときに、まずは彼のいる前線へロングパスを送るかたちを狙う。76分、MF8武田英寿からボールを受けた鎌田は、宮崎が中央から左サイドに流れていたことを把握し、すかさず地上でのスルーパスを選択。これが宮崎にピタリと合い、MF11郷家友太の決勝ゴールにつながった。はたして今日は、どのような崩しのアイディアを見せてくれるだろうか。