PLAYERS FILE HOME

　昨シーズンまで、4シーズン連続でキャプテンを務めた富田晋伍。ヴェルディユースから仙台でプレーし続け、プロ15年目を迎えた今シーズンは、大岩一貴にキャプテンを譲ったが、チームの精神的支柱であることは変わらない。

　昨シーズンは、秋頃から椎橋慧也がボランチとして成長を見せたこともあり、出場機会が減少。それでも富田は練習から全力で真摯に取り組み、若い選手の手本となり続けた。

　そうして迎えた今シーズン、椎橋が開幕前に負傷。中盤の選手が大幅に入れ替わったこともあり、今までの仙台のスタイルを熟知する富田はリーグ戦3試合、カップ戦1試合に出場している。中でもJリーグYBCルヴァンカップでは、自慢のボール奪取という守備面だけではなく、攻撃でも奮闘した。前半16分、相手のパスをインターセプトした富田は前線へスルーパス。これが相手DFライン背後に抜け出した梁勇基にわたり、ゴールをアシストした。24分にも富田の縦パスが起点となって、最終的に長沢駿のゴールにつながるなど、攻撃面での活躍が光り、勝利に大きく貢献した。かつてよりも攻撃的に変化した仙台のスタイルに対応しようと、攻撃面でも積極的なトライを見せている。

　リーグ戦では勝利の無い苦しい状況が続いているが、こういう時こそチームを引っ張ることのできる富田の存在は貴重だ。攻守に存在感を見せ、仙台に今シーズン初勝利をもたらすべく、奮闘を期待したい。