VP EYES

ふりしぼれ! 渾「身」の力
立ち位置を重視し、超攻撃的サッカーに挑む横浜FM。
決定機を量産し勝負どころで体を張って、狙うは勝点3。

 JリーグYBCルヴァンカップグループステージはいよいよ大詰めを迎える。現在、仙台は勝点5でAグループ2位。残り2試合を終えてこのまま2位以上となれば、6月2、9日に行われるプレーオフステージ進出が決まる。そのため勝点8でAグループ1位横浜FMと対戦する今節はどうしても勝利が欲しい。

 横浜FMは今シーズン、オーストラリア代表前監督のアンジェポステコグルー監督が就任した。仙台の渡邉晋監督もよく「立ち位置」という言葉を用い、選手の配置を重視しているが、ポステコグルー監督も立ち位置を強く意識させるサッカーを展開している。そのスタイルは仙台以上に攻撃的だ。GK21飯倉大樹が積極的にペナルティエリアの外へ出て、チーム全体を前へ前へと押し上げる姿は、日本のサッカーファンを驚かせた。当然相手FWはループシュートやミドルシュートを狙ってくるが、それに対しても鋭い反応を示している。リスクを冒すため、リーグ戦は苦戦していた時期もあったが、少しずつ結果も出始め、今後、旋風を巻き起こす可能性もある手強いチームだ。

 横浜FMユース出身の若手選手を積極的に抜擢しているのも特長だ。MF35吉尾海夏は第2節での対戦でも仙台を苦しめた。仙台戦ではトップ下としてプレーし、正確なラストパスやシュートで多くの決定機を作り出した。右サイドバックのMF38山田康太も注目株。ユース時代は攻撃的MFとして活躍することが多かったが、その攻撃センスをサイドバックの位置で生かし、守備でも体を張っている。MF11遠藤渓太もサイドでのドリブル突破が持ち味で、多くの決定機を作り出す。こうした若き才能たちを警戒しなければならない。

 仙台は前回の対戦では、前半で退場者を出してしまい、防戦を余儀なくされた。今回は相手を押し込む時間帯を長くしたい。横浜FMもサイドを有効に使い、厚みのある攻撃を見せることを目指しているが、その狙いは仙台も同じ。攻守にバランスを取りながら相手よりも先に良い立ち位置を取れれば、決定機を量産できる。攻撃ではFW19ジャーメイン良らが積極的にゴールに向かい、守備ではDF33常田克人らが周りの選手と連係を取り合いチャレンジ&カバーを徹底し、試合を優位に運びたい。

 そして最後はどれだけ体を張れるかが重要だ。相手より質の高い走りを増やせるか、そしてゴール前で体を投げ出せるかが勝敗を分ける。渾「身」の力をふりしぼり、勝点3を手にしよう。