PLAYERS FILE　HOME

　ユース出身2年目の佐々木匠が急成長を見せている。1年目は体調不良や負傷で長期離脱を強いられる苦しいシーズンを過ごした。強い決意を持って迎えた今シーズン、ルヴァンカップ磐田戦で先発出場というチャンスが回ってきた。

　ユアスタのピッチに立った佐々木は「前半の途中で相手のDFラインが下がったのが見えた」と相手の隙を見つけると、自慢の独特のリズムのドリブルを武器に、積極的な仕掛けを見せ始めた。そして51分、ユースの1年先輩、茂木駿佑からのパスを受けるとクリスランへスルーパスを出し、ゴールをアシストした。さらに68分、右サイドから相手GKの位置を見極め、美しい軌道のループシュートを決めた。「ジュニアから生え抜きの自分に期待してくれていた」仙台サポーターに向かって、公式戦初ゴールの喜びを爆発させた。

　磐田戦での活躍が認められ、リーグ戦でも2試合連続先発出場を果たした。目に見える結果は出せなかったが、佐々木は貪欲さを失っていない。鹿島戦の後半でGKとの1対1を外したシーンを振り返って「もう1回切り返しを入れていれば決められた」となぜ失敗したのかを冷静に分析し、次の試合への糧にしようとしていた。このように貪欲に学ぶ姿勢を見せ続ければ、リーグ戦でもゴールにつながる活躍に結びつく。結果にこだわり、目指すはレギュラー定着だ。