2016 Jリーグヤマザキナビスコカップ 第3節 サガン鳥栖
お疲れさまでした。平日のナイトゲームで、遠い九州の鳥栖まで駆けつけていただきました。仙台のサポーター、そして今日はキャンプでお世話になっている延岡の方からも応援に駆けつけてくれた方がいらっしゃいました。そういった方々、また、テレビで応援してくれたサポーターの皆さんに感謝を申し上げたいと思います。
前半は、あまりにもボールが落ち着かなさすぎました。相手の守備のオーガナイズを見れば、サイドチェンジをやればいくらでも我々はスピードアップできる、あるいは数的優位を作れるというような話をして、また、そういうトレーニングをして準備をしてきたのですけれども、その前のところで、あまりにも落ち着かなさすぎて、簡単にボールロストをして、相手に渡してしまうと。そういったことが何回も続いていました。ちょっとそこが嫌でしたので、前半のうちに選手の配置を変えることもしました。
ハーフタイムでは、そういったところをもう一回徹底しよう、というような話と、守備の部分で、最終ラインで人が余って積極的にスライドしない、あるいは相手を捕まえにいかない、というシーンが前半は散見されたので、そういったところを怖がらずにスライドする、あるいは押し出すと、そこの作業を徹底しましょう、という話をしました。
前回(明治安田J1 1stステージ第5節)の鳥栖さんのゲーム、柏との試合を見ていて、60分、70分過ぎに割と(運動量が)落ちてくると。ましてや今日、彼らは連戦のメンバーが多かったので、今日のゲームも当然そうなるだろうという話を今日も選手にしていましたので、後半にああいったかたちで押しこめたのは、偶然ではなく必然だなと思っています。
アウェイで厳しいゲームで、勝点1を取れたのは選手の成長、チームの進歩だと思いますけれども、願わくば勝点3を取りたかったですし、ただしこの勝点1を我々の自信にして、次のG大阪戦につなげていきたいと思います。
■ GKの石川慧選手がJ1の公式戦初出場でした。負けて終わるのと引き分けて終わるのとでは彼の気持ちも違うと思うのですが、今日のプレーから彼には何を吸収してほしいと思いますか。
前半に遅延行為でイエローをもらってしまったのは、ちょっと私もそのときにベンチでいろいろ話をしていて確認できていないのですけれども、前半で我々があそこで時間を稼ぐこともありませんし、実際にどうなのかなという話は、ゲームが終わった後に審判とも話をさせてもらいました。
でも、そういったところのゲームのコントロールだったり、チームを落ち着かせる、あるいはクイックで始めたりという判断は、もう少し研ぎ澄ませなければいけないかなと思いました。
1失点目でニア(サイド)を打ち抜かれたのは本人も悔しいと思いますけれども、その後の後半のリスタートでのビッグセーブもありましたし、仰るとおりに本当に0-1で終わるのか勝点1を持ち帰るのかは、チームにとっても(石川)慧にとっても、非常に大きな差があるのかなという感じがしました。
これで満足することなく、次にも備えてほしいと思いますし、今はなかなかキーパーがけがから戻れない状況ですので、次もしっかり戦えるような準備をしてほしいと思います。
■ 後半に途中出場した奥埜選手がリズムを作り好機を演出しました。最終的に点を決めたキム・ミンテ選手とともに、評価をお願いします。
奥埜に関しては、前回(明治安田J1 1stステージ第5節)の広島戦でちょっと本人にとっても満足のいくパフォーマンスができていなかったと思います。私も彼らしくないなというところを感じてはいたのですけれども、おそらくそういった悔しさも、今日のゲームで短い時間でしたけれどぶつけてくれたのかなと思います。
もともと技術のある選手ですし、FWでもサイドハーフでも我々にとって大きな武器になるのですけれども、やはり冒頭に申し上げたとおり、サイドチェンジをすればあそこで必ず数的優位を作れる、あるいはスピードアップできると。そういった立ち位置にまずはいてくれ、という話をしました。その後に、逆サイドであればボックスの中にどんどん侵入していってゴールを陥れるような作業をしてほしいという話をしたのですけれども、鳥栖さんが落ちてくるところと奥埜のパワーというところが重なって、ああいった攻撃的なところでの貢献が大きかったのかなというように思っています。
(キム・)ミンテに関しては、ゴールこそ決めましたけれども、前半に落ち着かなかったのはボランチのところでしたので、もっともっと判断を良くしなければいけませんでしたし、ボールの受け方も、もっともっと体の向きを考えなければいけませんし、本当に一歩、二歩なのですが、サポートのポジションをより適確に取ることが彼の課題ですから、今日のゲームでまたしっかり反省して、次につなげてほしいと思います。