＜渡邉晋監督記者会見＞

＜総括＞
　お疲れさまでした。まずは、平日のナイトゲームで、遠い静岡、清水まで仙台のサポーターに来ていただきました。本当に、感謝申し上げます。
　なかなかアウェイで勝ちきれない日が続いています。日本平でも勝てない試合が続いている中で、今日は予選突破もかけて大事な一戦でしたし、勝点3をサポーターと一緒に喜び合いたかったと思っています。
　最後に、追いつこうといったところのパワーは出せたと思いますが、どうしても常に先手を取られる中で、追いかける展開に終始してしまったのは、ゲームを難しくしてしまったのかなという印象はあります。しかしながら、1点を追いついた後の我々のゲームコントロール、後半のゲームの運び方というところでチャンスは作れていましたし、守備でそう危ないシーンもなかったと思いますし、本当に最後のところの詰め、攻撃も守備もそこで我々が先手を取れるようなゲーム展開がもう一度できるように、これからのトレーニングに励んでいきたいと思います。

■今日は新しい選手も入り、金園選手の今季初ゴールもありました。攻撃面でできたことと、新しい選手も入っての課題など、今後に向けてどういうことを感じましたか。
　ゲームの進め方として、清水のウィーク（ポイント）がどこにあるのか、そこをどうやって突こうかという話はミーティングでもしていましたし、連戦の中で準備期間は少なかったのですが、トレーニングはしてきました。
　その中で、同点ゴールのシーンなんかは、狙いを出せた瞬間だったと思いますし、非常に距離感も良く、ワンタッチも入ったコンビネーションのところは、ずっとキャンプからやってきた形を実際のゴールに結びつけたのではないかと思っています。
　しかしながら、そういったシーンがあのほかにどれくらい出せたのかというと、やはりまだまだ数が少なかったと思いますし、それを考えたときには、やはり自分達の距離感、その狙いを共有できるかというところで、もう少し詰めなければいけない作業があるのかなという感じがしています。
　本当にそういったいいシーンは作り出せたと思いますし、それをもっともっと増やせるようにトレーニングをしていきたいと思います。

■今日は藤村選手がトップの位置で先発し、前半の途中で山本選手とスイッチしました。その狙いを教えてください。
　（藤村）慶太に関しては、私もコーチ時代からずっと一緒にやってきた選手で、本当に攻撃に関しては非凡なものを持っていて、パスの選手だったり、見えている場所だったりというところでは、人と違うようなところがあったと思います。
　その良さを生かすためにはどうしたらいいんだろう、といったところは、ずっと3年間一緒に取り組んできたつもりだったのですが、ここにきて少し前線の駒不足といったところにも伴い、トレーニングの中で、またはトレーニングゲームの中で、トップもしくはトップ下といったところで挑戦をさせていました。
　その中で、彼の飛び出し、あるいは（ボールを）受けた後のアイディアといったものがより多く出せるのではないかという期待があっての起用でした。
　前半の途中でスイッチしたのは、慶太がどうというより山本がサイドでちょっとしっくりしていなかったと。徐々に間が空いてきて、そこで（パスを）引き出せればもっと効果的な攻撃ができるという判断があった中で、山本はもともとストライカーですし、ずっと前を取り続けていたところがあったので、山本を最前線でそういったはたらきに徹しさせて、慶太がひとつクッションになって、ということでひとつ起点になれれば、我々の攻撃もスムーズになれるという判断でスイッチしました。

■キム・ミンテ選手も今日初出場初スタメンでした。全体的にみて彼のプレーぶりはいかがでしたか。
　ボール際の激しさ、球際の強さ、空中戦の強さといったところは、90分をとおして表現できていたと思います。（ボールを）奪った先にどういったところにつけられるのか、今日のゲームのテーマのひとつとしてサイドチェンジというものがあったのですが、本当に横にしっかり視野を持ちながら、いい体の向きを作って、効果的なサイドチェンジをやれていたと思います。
　時折見せるスルーパスも、あそこは本当に受け手と出し手のタイミングといったところで、質をいかに上げていくのかという作業なので、そういったトライは良かったのではないかと思います。90分、体力も落ちることなく最後までやりきれたので、彼にとって自信になると思いますし、今度我々にとって間違いなく大きな戦力になると感じています。