2015 Jリーグヤマザキナビスコカップ 第2節 名古屋グランパス
<総括>
お疲れさまでしす。まずは、遠く名古屋まで多くのサポーターが来てくれたことに感謝を申し上げます。そのサポーターに前半は非常にだらしない試合を見せてしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
アウェイですが、今回は少し前節の反省を生かしながら、パワーを持って勝点3を取りに行こうという話を選手としていました。
当然、我々は堅守、隙を見せない守備が前提でいかに隙を突いていくか、またそのカウンターでいかに出ていくか、あるいは我々が相手を押しこんだときにどうやってしかけを施すか、というようなところを今週にトレーニングしてきたつもりでしたが、前半は入りも非常に良くなかったですし、その我々のストロングである堅守というものが発揮できないままずるずると3失点を喫してしまったというような内容でした。
ハーフタイムに、戦術的な変更も少し加えながら、ボールを奪う位置をより高い位置にしようと、そのためにゴールへのスイッチを入れよう、という話をして後半にのぞんだ中で、後半は非常にそれがうまくはまって、攻撃にパワーも出ましたし、しっかりしとめるところをしとめれば、おそらく最低でも勝点1は取れたゲームではなかったかと思います。
本当に、違う面を見せてしまった前半と後半ですけれども、それはしっかり反省するところは反省して、後半のパフォーマンスはまた自分達でしっかり評価をして、次のゲームにつなげていきたいと思います。
■前半の短い時間で3失点した、その時間帯の守備面での問題点を教えてください。また、仙台に比べて暑かったことがチームに与えた影響はありましたか。
最初の失点を喫する前に、私もちょうどラインの目の前でしたので、オフサイドではないかという判断がありました。そこでまずセルフジャッジをして止まってしまったことが問題なのですが、あそこでまず牽制をして、確実に我々はオフサイドを取れたというシチュエーションだったと思います。
それが結局オフサイドとはならず、流れてしまって失点を喫してしまいました。それがあったがために、オフサイドを、牽制しても取れないといったところで、最終ラインが後ろのスペースを気にしてしまって、逆に今度は相手にふところのスペースを与えてしまったというところが2失点目につながってしまったのではないかという気がしています。
クロス対応でも、当然最後の局面でもっともっとマークを明確にしなければいけないのですけれども、その最初の駆け引きのところで、先手を取ったはずが、結果的には後手を踏んでしまったような次の展開に陥ってしまったことがいちばん大きな要因だったと思っています。
暑さに関しては、確かに今日は仙台に比べれば非常に暑いですし、その影響も多少なりともあったかと思います。しかしながらそれは、ピッチに出れば名古屋さんも一緒ですので、それは言い訳にはしてはいけないと思います。
■「入りが良くなかった」とのことですが、どうしてそうなったのでしょうか。
アウェイゲームの入り方を、ウォーミングアップのときからどうしようかということを、実は先週の湘南戦から、スタッフとも話をしていました。アップからもう少し盛り上げることができるんじゃないか、良い準備ができるんじゃないかというところで、今日もウォーミングアップは私も注意深く見ていたのですが、そこも問題はなかったとは見ています。
なぜ入りが悪かったのかということを、ここで一言で説明できれば、おそらくその入りが悪いのは直せると思うので、いろいろな要因があるとは思うのですけれども、それはまたしっかりこれから分析をしていこうと思います。
入りが悪い、即ち堅守が綻びたということではないと思いますし、堅守が前半に関してはうまく表現できなかった要因としては、先程も申し上げたようないろいろな駆け引きの中で、後手を踏んでしまったということがあると思うので、それは間違いなく次までに修正できていればと思います。
■後半に入る前に、どのように戦術を変えたのでしょうか。
ボールを取る位置、それから人にかかる場所について、具体的に指示をしました。今までに我々が守っているような立ち位置から、どうやって出ていくのか。逆に言うと、相手の張り出している前線の枚数に対して、どこを見るのか、そのあたりを明確にして、対応しました。
■茂木選手がFKを蹴りましたが、あれは監督の指示だったのでしょうか。
FKのキッカーに対しては、私から指示を出すことは一切ありません。ピッチ内の選手に任せていますし、それぞれの蹴りたい位置、角度、距離、それぞれが判断していると思います。あのポジションであれば、茂木のストロングというものを十分に出せる場所だったのかなと思います。
■後半にセットプレーから2点を取りましたが、高さのある名古屋相手に取れたのは収穫だったのでは。
結果的にセットプレーからゴールを決めましたけれども、そこに至る過程といったものの評価もしたいと思っています。ボールを動かすテンポも良かったですし、取られたら取り返す作業もできていましたし、ボックスの中にどうやって入りこんでいこうかということは今週にトレーニングして、それをコンビネーションの中で表現できていたかなと。
それがあったからこそのCKの獲得でしたし、そこにつながる部分だったのかなと思います。前半もCKは何本かあったのですけれども、そこに対しても若干ハーフタイムに指示を出して、入り方の工夫といったところは伝えました。それが常にああやって結果に結びつけられるのは、いいキッカーがいることと、中にそれを押しこむ能力の高い選手が我々にはいるということをストロングポイントとして表せたと思います。