2014 J1 第11節 徳島ヴォルティス
<総括>
お疲れ様でした。前節に今季初勝利を挙げた徳島さんを相手にアウェイで戦うというところで、相手が勢いを持って入ってくるだろうといったところに対して「我々はそれを決して受けずに、逆に勢いを持って、こちらからしかけよう」という話をして入りました。
実際に風上を取ったというのもそのあらわれのひとつですし、そのなかで前半を1-0で終えられたというのは、非常に選手の頑張りの成果だと思っています。
後半に風下に立ちながらも、「もう一度我々は勢いを持つんだ」というような入り方をして、そのなかで追加点が取れれば、我々はもっともっと主導権を握ったなかでのゲームができたと思いますが、相手のパワープレーにも屈せず、失点を0でおさえられたのが最大の勝利の要因ではないかと思っています。
■これでご自身の(監督就任後の)2勝目となりましたが、ここまでのチームの完成の具合をどのように感じていますか。
まだまだ、やはりやるべきこと、やれることはたくさんあると思っています。ただし、試合前にも選手に「3月、4月に悔しい思いをしたぶん、月が変わった5月に攻勢をかけよう」と話をした中で、再出発の一歩になれればということを考えていました。
もっと攻撃の質、あとはそのなかでのリスクマネジメントというところはもっともっと詰めていかないといけないと思っていますので、そのへんの質はこれからまたトレーニングで上げていければと思います。
■最初の選手交代をかなり我慢したうえで、八反田選手を投入した理由を教えてください。
バランスを崩さずに、なおかつ我々がパワーを持ちながら相手の左サイドにアレックス選手が入ったところで、いかに蓋をしようかというところで、少し考えていた部分と引っ張った部分があります。
八反田選手は、本当に練習から非常に調子が良くて、私がコーチ時代にも彼と一緒に課題の守備面でもっと頑張れるんじゃないかというところで、本当にこの数週間にそういった部分をトレーニングの中で非常に積極的に表現してくれました。今の好調な彼なら、この苦しい状況でも当然守備でも頑張れるだろうし、攻撃の起点としてまたもう一度前にパワーを持っていけるんじゃないかという思いがあっての起用です。
■4月12日(J1第7節)の初勝利の時も赤嶺選手が2点を決めて、今日も決めました。あらためて彼の評価をお願いします。
彼は点取り屋なのでゴールにこだわっていると思いますし、こだわってほしいとも思います。そのなかで、決勝点をあげてくれたということは本当に素晴らしいことだと思います。
ただし、たぶん本人も、「もっと取れたんじゃないかな」と思っているでしょうし、私もそういうふうに思っていますし、決してこれで満足することなく、これからもっともっと取り続けてくれればと思います。
■「チームの総合力が試されるゲームだ」とおっしゃっていましたが、終えられての感想は。
本当に今はけが人が多い中で、選手がどれだけ踏ん張れるのか、この連戦で総合力といったものをどれだけ示せるか、といったものはありました。そのなかで、今までに出場機会に恵まれなかった選手が途中からでもああいったいいパフォーマンスをしてくれましたし、それが全体の底上げにつながると思います。またこれからけが人が戻ってきたなかでも、健全な競争のなかでメンバーが決まってくる状況になれば、もっともっとチームの力も上がると思いますし、そういう状況、環境にしていければと思います。
■なかなか点を取れないなかであの1点は狙っていたとおりだと思いますが、あの1点を振り返ると。
あの1点に限らず、作り出したチャンスというものでは本当に我々のねらいというものが表せた部分だと思います。やはり、わりと人についてくるような徳島さんの守備、というのが分析でありましたので、それをいかにはがせるか、いかにスペースを突くのかというところにトライをしたなかでの、本当にいいかたちでのゴールだったと思います。
本当にあの1点に限らず、作り出したチャンスをもっともっとものにできれば、もっと我々のゲームになれたと思いますし、そこは勝利のなかでも課題というか修正点として、持っていかなければいけないと思っています。